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飲食店で起業する際のコツについての10目。最後です。
今まで解説で
- 計画書は3種類作成する必要がある
- 計画書は①売り上げ目標と②経費計画から成り立つ
と言う大変シンプルなことが基本要点であることをお伝えしました。
また、目標を作成する時の目標KPIや経費項目とその大体の目安についても解説しました。
最後の今回はその作った計画書をどの様に使うかです。
まず、上記1の3種類ですが、
- ベースでは貴方の取り分が生活して行けるラインになるようにします。
- 最低ラインでは貴方の取り分が0円。つまり給料が0円になるようにします。
- ベストラインは(後で出てきますが)ベースラインと最低ラインを取るのに必要な”項目=KPI(と呼びます)”が予定より改善・超えた場合に出てくるベストな結果とします。
でした。
それではこの3種類を別個に作成しなければならないのでしょうか?
その必要はありません。
まず1のベースラインを作成します。
その後に売り上げ目標KPIの項目を触って(最低ラインの場合は悪い方に変更。ベストラインの場合は良い方向に変更)残りの2つの計画書を作成していきます。
計画書
通常表の上半分が売り上げ。下半分が経費。最終ラインが利益と言う形になります。
*一番上の行に売り上げ欄。一番下が利益欄であることから 売り上げをトップライン。利益をボトムラインと呼ぶのはこのためです。
経費の欄は今まで解説したように必要な経費項目ごとに行を設けて数字を入力します。売り上げに対しての比率で項目であればその率を打つ欄を別個作っておきます。”売り上げ X その率の欄” の式をその項目の金額欄に出るように式を入力します。 こうしておけばその率を変更した場合にどう変わるかが式に連動して見れます。
注意深く見るのはやはり①の売り上げKPIのところです。
客数と客単価でしたね。それも平日と週末に分けて、かつ滞在時間に基づく時間帯別に分けてでした。
この客数と客単価を触ります。
時間帯によって想定した数字を変える。客単価を変える。。。。
但し通常客単価はなかなかコントローるできないのでここを変える時は店のプラン自体を変える必要があることを覚えておいてください。例えばメニューを変える等しなければ理論上客単価は決して上がりません。
ですので、まずは客数だけを触ります。
ベースラインは自分が生活しておけるだけの利益=自分の給料が残るように作成するという事でした。その金額が20万円であれば客数を触って(平日あるいは週末の時間帯ごとの人数を触って)、20万円になるにはどの様な絵が必要なのかを見ます。
そしてそれが現実的か? あるいは同じ20万円でも触り方によってさまざまな組み合わせがあります。
それをいろいろなパターンで作成し、
”これが一番現実的”となるものをベースラインの計画書と固定します。
この過程で、それが現実的であるかどうかの判断が一番難しいのですが、言葉を変えるとそれが現実的になるようなプランがないと店は成り立たないという事です。目標設定の際の他店調査などに基づきます。 欲しい客数ではなく現実的に達成できるはずの客数です。
どう考えてもこれ以上客数は増えないだろうあるいはどうしても客単価を上げないと20万円にならないようであれば
それを現実的にするプランが必要です。それを ”アクションプラン” と言います。
単にメニューの変更。価格の変更でしのげる場合もありますし、何かの広告などを入れないと無理だと思われる場合はそれをアクションプランとして計画し、”経費欄”にその金額を計上します。
客単価を上げることは困難なのでどうしても客数を増やすしかない と言う場合もアクションプランがないと決して増えません。考え方は同じです。広告なのか、ハッピーアワーなのか、顧客の囲い込みプランなのか。。。何もしないと何も起こりません。
重要なことはその人数や客単価が必要な場合それが達成可能なアクションプランを作成できるかどうかです。
さもなければただのギャンブルになります。
ビジネスは科学です。
一方経費はなかなか始めるまでは削れないものです。
ですので基本は売り上げKPIを中心に経営計画書の数字を触ります。
ベースが出来た後に
- 最低ライン
- ベストライン
を作成します。
この時も売り上げ目標KPIを触ります。
重要なのは最低ラインです。このラインを割る様な客数あるいは客単価であればすぐさま、即刻それを克服するアクションプランを作成・実行しなければなりません。
とは言うものの実際は店を開けるまで分からないものです。
ですがこの経営計画書があることで今順調なのか、何が良いのか悪いのかが判断でき
すぐさまアクションが取れます。
最後になります。
最初の言葉と同じですが、
飲食を成功させるためには経営者でなければならない
これを決して忘れずにやればほぼ大きな失敗はしないものです。
もちろん飲食なので美味しいものを満足感のある価格で提供できることは全てのスタートラインです。これは皆様の方が良くお分かりだと思います。
それだけではビジネスとして成り立たないことが多いところが飲食の難し所です。
コンサルタントとしてクライアント様とお話して一番思うことは上に書いたアクションプランなしで夢の数字を計画していることです。 重なりますがこれはギャンブルです。
是非アクションプランがあっての売り上げだと肝に銘じてください。
これで飲食で起業するコツについての解説は終わりです。
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