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前回の記事で人事制度の方向性には大きく分けて2種類あると書きました。
- A) 一つは、一人一人が良い意味で競争しどんどん上昇して行く。その結果一人当たりの生産性が高まり業績を向上させる。
- B) もう一つは逆です。 競争を少なくし、安心して仕事に没頭できる環境をつくりその結果業績を向上させる
です。
今回はそまず
- A) 一つは、一人一人が良い意味で競争しどんどん上昇して行く。その結果一人当たりの生産性が高まり業績を向上させる。
についてです。
これは分かりやすく言うと実績を評価に反映させると言う考え方のことです。
そしてその評価に基づいて様々な事を決定すると言う人事制度のことです。
給与、ボーナス、昇進等様々なことを実績ベースで決定します。
ここで多くの方が大変大きな勘違いをしてしまいます。
正しく効果的なこの制度のコンセプト・考え方は
決して実績主義・結果主義と呼ばれるものと同じではないと言う事です。
正しい考え方・呼び方は
”成果主義“
となります
それでは
結果主義(実績主義)とこの成果主義とは何が違うのでしょうか?
結果主義は結果によって判断すると言う大変シンプルな考え方だと思ってください。極端な例で言うと
- 完全歩合制
- 出来高制
等がこれに相当します。
それがさらに進んで
結果によって昇進の有無を決定すると言う事になります。
売り上げが良いセールスマンが課長に昇進するという感じです。
一方成果主義は
それぞれのポジション・役目で期待されるべき成果を明確に規定し、そこに見合った成果を出したかどうか? あるいはその成果を出せるかどうか? で判断すると言うものです。
つまり過去の結果だけで人事に関する大部分を判断すると言う単純な考えではなく将来・未来のこともそこで期待される未来の成果も同時に加味して判断して行くと言う事です。
具体的に言うと
成果主義の場合は、給料やボーナスは結果主義と同じくある一定の期間(一般的には1年間)の結果に対して評価し決定する。
しかし、昇進や移動はその新たなポジションでの規定されている成果を上げられるかどうかで判断すると言う事です。
売り上げが何年続けて全国一位でも課長への昇進とは原則関係ないと言う考えです。課長への昇進は規定された課長の仕事が出来るかどうかで判断されると言う事です。
結果、売り上げは超一流の役職なしのスーパーセールスマンが存在します。
これは決してネガティブな事ではなく組織にとっては大変なプラスです。
課長に昇進するだけでなく今のポジションでも良い成果を出し続ければそれに相応しいポジションが明確に存在するということになるからです。
そしてそのポジションは当然公のポジションとして公表されリスペクトされるべきものであることが重要です。
成果主義は世界の成功している企業で多く取り入れられている制度でその有効性は実証されていると言って良いと思います。
成果主義のメリット
- 各ポジションの仕事が明確に規定されているので仕事のダブりが減る
- 各人がそれに則りプロとして成果を上げることに集中できる
- 会社が望む成果を出している場合その見返りとしての給与等はそれ相当のものとなり本人の納得が得られやすい
- 各人が次のポジションへの昇進のために今足らない技術や知識を取得するように努力する
- 他から人を採用しても問題ない環境が出来る
- 成果を継続して出せない社員が明確になる
- 成果を継続して出せる社員が明確になる
- 継続して成果を出せない社員は見返りが少ないことや場合によっては会社を去らなければならないことへの理解を得やすい
事等があげられます。
その結果、前に向いて一丸となって進んでいくチームを作りやすくなります。
一方それを実現するには大きなチャレンジが必要です。
デメリットあるいはチャレンジ
上記のメリットを公平感を保ちながら出すためにはいくつかのシステムを整えなければならないことがチャレンジ(デメリット)と言えます。
- 組織表の明確化(ない企業が案外多いのです)
- 組織表の中の各ポジションの明確化
- 各ポジションの職務内容・責任の範疇の明確化
- そのポジションを全うするのに必要なスキルやそのレベルの明確
- 年間の評価の方法
- 人のスキルの状態の評価の方法
- 成果を継続して出せない社員の対応
- 長期にわたり安心して働けない場合がることへの不安感からのモチベーション低下
等が考えられます。
対処の一つとしてスーパーセールスマンが存在できるように将来の社員の進める道筋(キャリアパス)も作った方が良いと言えます。
ここをあいまいにしたまま成果主義!と大声で宣伝するといざ査定の時に査定基準(評価基準)があいまいなので逆に大きな不満となってしまいます。また頑張って良い成果を出し、本人はもっと昇進したいのにどんなポジションがあってどんなスキルがどのレベルで求められているのかがわからないので欲求不満になります。
もし、それらの作成が困難なのであればそれはストレートに結果主義ベースの完全歩合制の方が社員としてはははるかに納得しやすいものです。
また継続して成果を出せない。つまりそのポジションでは期待された通りの成果を出せない社員への対応が大変頭の痛い問題となります。どんな人事制度であっても存在する問題ですが、成果主義の場合はクリアに規定された成果を出せない訳ですので本人も明確に自分の立ち位置が理解できることになります。
ここへの対処は人事制度上の主義云々ではなく企業のポリシーとして決定しなければなりません。
実際には多くの成果主義を取り入れている企業では配置転換 - 自主退社と言うのが多く見受けられます。
そうでないと成果を出せる人の行き場が埋まられてしまい結局は成果主義が回らなくなるからです。
この点で成果主義=人に冷たい
と思われがちな所があります。実際には人を大切にする為の主義なのですが。。。。。
その意味では成果主義を取り入れる時は同時に
結果主義の会社で盛んに言われる
UP or OUT
ではなく
いつでもポジションに関係なく成長し続けることが何より雇用を安定させると言う
Grow or OUT
の考えが重要になります
成果主義の導入には是非その道に長けたコンサルタントのサポートを得ることが
確実だと言えます。
成果主義
担当ポジションごとの職務内容と責任・望まれる成果を会社と社員で共有し、そこに従事する個人の成果を最大限に発揮させることに焦点を当てた組織運営により会社の成果を最大限にするやり方のことを言います。
上手やれば確実に生産性があがり社員のモチベーションを高める大変有効な人事制度の主義であると言えます。
次回は、もう一つの
- B) もう一つは逆です。 競争を少なくし、安心して仕事に没頭できる環境をつくりその結果業績を向上させる
についてです。
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