ビジネス実践・経営コンサルティング
ロング ラスティング ライン3L
が分かりやすく解説します
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売り上げが上がらない時の具体的実践方法の3回目。
“商品・サービスが競合より劣っている”場合の実践アクション・対処についてです。
まず最初に確認です。
売り上げが上がらない5つの理由
1. 商品・サービスを消費者が知らない(認知されていない)
2. 商品・サービスが魅力的でない
3. 商品・サービスが競合より劣っている
4. 商品・サービスが買いにくい
5. 商品・サービスが望まれていない
と言うものでした。
それでは
3. 商品・サービスが競合より劣っている場合の具体的実践方法について
前回記事の売れない場合の2番目の”商品・サービスが魅力的でない場合“とよく似ていますが、”魅力的ではない“は相対的ではなく絶対的に消費者に満足感を与えるだけのクオリティーに難があると言うものでしたが、今回はクオリティー的にはクリアしているが他にもっと優れた競合が存在している場合と言う意味です。
基本戦略は競合との商品の劣勢を消費者に気づかせないと言うことです。
こう書くとなにか騙しているみたいに聞こえますが決してそうではなく消費者の購買動向を理解した上でこちら側でアクションを取ることにより満足感を与えながら優位な競合に勝っていくと言う考えです。
優位性を見極める消費者動向
取れるアクションの前に消費者はどの様にして・何を通じて比較を行っているのかを確認する必要があります。
消費者の比較動向
- メディア、SNS、ホームページ等の宣伝文句
- パッケージや店頭で商品・サービスの説明(文=コピー)等
- 友達や口コミ(サイト)など
- 実際に複数を使用
直ぐに気づくかと思いますが、4以外は全て使用する前の比較です。4のみは実際に試して自分の期待に合致するかどうかを判断して、優劣をつけています。
(消費者の購入動向)消費者は必ずしも1番だけを探し求めているわけではない!
今回のアクションを考える上で認識しておくべき重要な消費者の動向が4つあります。
- 同じカテゴリーの中で一番優位な商品やサービスだけが売れているわけではないと言うこと。
- 優位性の物差し(期待値)が人によって結構ばらつきがあると言うこと。
- それほど多くの人が優位なものをいつも熱心に探しているわけではないと言うこと。
- 他との優劣よりも自分の期待に合致するかどうかの方が各段に重要であること
消費者はまず自分のそれが期待を満たしてくれる商品・サービスだと認識した後に
初めて同じ程度の買い物の苦労、あるいはリーズナブルな範囲での選択の努力の中で、ベターなものを選ぶと言う消費者行動に出ます。
つまり満足出来るだろうと思える幾つかの商品リストをまず頭の中で描いた後にそのリスト中のアイテムから“他よりも良さそうだ“との結論を自分で出してそれを購入することになります。
この順序を考えると商品・サービスが期待値の中か上に入っている限り必ずしも1番でなくともまずは商売は成り立つということです。
何番なら大丈夫と言うのは困難ですが競合に負けているクオリティーと言う現実があってもそれを克服する手段はあります。
比較動向の”他との優劣よりも自分の期待に合致するかどうかの方が各段に重要であること”が味方してくれるということです。
ここに対策のカギがあります。
克服する実践アクション
まず
上記1-3のステップで商品・サービスが期待に合ったものであることを消費者に伝達
しなければなりません。 上記の1-3を通じてです。
これは別の記事のカスタマージャーニー ② の実践編-1の中で書きましたので参考にしてください
https://longlastingline.com/info/365.html
自社より優位な性能=クオリティーの競合品をのアクションを分析する
そして次に商品の性能が自社よりも優れていると考えている競合の1-3のアクションをよく分析することがまず最初にやるべきことです。
あるいは性能は自社より劣るのに売れ方は自社よりも良いものの分析もです。
何を訴えているのか?
何を利用しているのか?
どんなコピーなのか?
量は?
そして
机上での分析だけでなく商品であれば実際に店頭に行ってお客様の動向を確認する。
サービスであれば客としてサービスを受ける
等の調査が非常に重要です。
それらの分析や調査に基づきそれらの
自社の商品・サービスは競合よりもあるいは同等程度にはお客様の期待に応えられると言うことを
上記の1-3を通じて伝えることしかアクションはありません。
買い物リストの候補品の中から最優位なものを選ぶ時に自社を選んでもらうように
使用前の消費者を説得するためのアクションを作ると言うことです。
宣伝の中身の工夫には資金・資源の大小は関係ない
宣伝についてはコピーの中身は非常に重要ですが大体の場合宣伝“量“で負けている場合が多いはずです。
資金が豊富な大手企業と競い合ってもここで勝つことはほぼ不可能です。
ですので相手がどうであろうと資金・資源に限度がある中小企業においては、文句=コピーとデザインに対して全神経を傾けるかどうかが勝負になります。
同じ性能を伝えるのにもっとわかりやすくシンプルに伝えるコピーはないか?
そのコピーが見やすいデザインは?
パッケージの色や形が目立つか?
店舗の看板は見やすいか?
Etc.
商品の優劣に関係なくこのような作業は商品やサービスを販売する時には必ず行うものです。その中でより工夫できるかどうかが勝負です。
サービス業であれば優位な競合会社はスタッフの応対やセリングトークを通じて自社サービスの優位性を上手くお客様に伝える言い回しや、資料になっているはずです。何を、どのポイントを強調しているのか?
先に書きましたが、お客様の優位性を測る物差しはばらつきがあります。
また必ずしも全員が”一つの部分”の優位性だけに固執しているわけではありません。
同じく商品・サービスでの便益のポイントは一つではないということです。
提供する根本の便益は一つですが他の便益にも消費者は惹かれます。そ
してそれらを総合して優劣をつけます。
ほんの少しの言い回しの工夫と自社がその競合より優位に立てるいくつかのポイントを強調することで劣勢は取り返せる場合があります。
多くの人が経験していると思いますが当初の期待とは違った点に惹かれて商品やサービスを購入してしまったと言うことは多々起こります。この心理を上手く利用すると言うことです。
一番蚊に聞く防虫スプレーを買いに来たのについつい長持ちすると言う宣伝文句に惹かれて違うものを買ってしまう。あるいは持ち運びしやすい小型のものを買ってしまった。
家に帰って来てそれではなくて”一番効くものを今日は買いに行ったはずなのに”と言う経験です。
洗剤メーカーが実際はA社の洗剤の方が汚れが落ちるのだけども自社はすすぎの速さを前面に押し出して汚れ落ちについての劣勢を隠すと言うやり方の様にです。
比較動向の
消費者の優位性を測る物差しにはばらつきがある点や他の便益にも惹かれる点を理解しアクションを立てることです。
繰り返しになりますが前提は防虫効果・汚れ落ちの効果などの根本のニーズに対しては確実に消費者の期待に応えるだけのクオリティーがあることです。
それがクリアされていればコピーの内容やコンセプトなどで優勢な点をより強調することで消費者に満足感を持ってもらうことが可能です。
SNS・ホームページ・口コミサイト・比較サイトは利用すべき
それらの優位性や性能を伝達するのにSNSホームページ・口コミサイト・比較サイトなどは今の筆頭主要メディアと言っても良いか分かりません。
最低でもインスタグラム、フェイスブック、自社のホームページなどは積極的に利用する必要があります。
競合の商品・サービスが実際には自社の物より優れていたとしても自社のSNSやホームページでは自社の良い点しか言わないのが原則なので消費者に自社の優位(性)を伝える最高のツールと言えます。
口コミサイト・比較サイトは信頼性に問題があると言う認識は今は多くの消費者が持っていますがやはりこれを頻繁に利用すると言う人が多いのは事実です。
点数などで優劣が分かるように工夫されていますが競合と比較して評価が低くとも一定以上の評価であればそれほど恐れることはないと思います。
何故なら繰り返しますが、消費者は1番のものだけを購入するわけではないからです。
順位よりも消費者にとって許容可能な点数が付くようにクオリティーを高めていくために利用価値があります。
実際に複数使用しての優劣判定について
これは致し方ない点です。
不満点や競合より劣っている点を“見つけ”改善するしか方法はありません。
とは言え、それは実際に簡単な事ではありません。
が、諦めてしまう必要もありません。
その競合よりも買い易くしてあげることです。
欲しいもの・探しているものが見つからない・(品切れなどによって)買えない場合の消費者動向はカテゴリーによりますが、多くのカテゴリーの場合で他の物を買うと言う行動が起きます。
品切れを起こさない。 競合が休みの日や時間に店を開ける等のアクションの他に
見つけやすいこと手に取りやすい・入りやすい工夫をする
ことも実践アクションとして起こせます。
店頭での見えやすい・取りやすい位置の確保・路上での発見しやすい看板・ファサードなどの工夫。
これらによりチャンスが巡ってくることは十分あります。
今まで試した1番の商品を買うために来たのだけども
1番の
①商品がない時
②あるいはどこにあるか分からない時
③先に2番手が手に取りやすかったり目立っていたい時
に2番手以降評価した商品やサービスを購入する人は多くいます。
また、今まで一番だと評価して使っていた商品・サービスも時間とともに欠陥が見えるようになります。その時に消費者は一度使用して評価した他の商品・サービスに帰ってくることもあります。
そのチャンスを逃さずにものにするのです。
以上。自社の商品やサービスが競合より劣っている場合は、競合よりも売るためのアクションに多くの熱量と高いコミットメントを持つことで十分に克服可能です。
何故なら、消費者はいつも非常に熱心に一番の商品だけを探し求めているわけではないからです。
もちろんいつもいつもベターな商品・サービスであることは非常に有利な点であるのでそこを達成することはビジネスの根幹になければなりません。
次回は商品が売れない理由の4番目
“ 商品・サービスが買いにくい”
についての克服実践アクションについてです。
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