ビジネス実践・経営コンサルティング
ロング ラスティング ライン3L
が分かりやすく解説します
<九州・京都・大阪・関西・東京・全国対応>
前回に引き続き 具体的な販路拡大のための方法について、8つのアクションの6-8について記します。
8つのアクションは以下のものでした。
1.そのチャネルの中での勝ち組を見極め、(力関係を確認する)狙うべき具体的なターゲット取引先(販売店)を決める
2.そこでの自社商品と同カテゴリーの競合のビジネスを分析する(状況を把握する)
3.同カテゴリーの競合がまだいない場合は、購入者が同じであろうと思われるカテゴリーを選択する。
4.彼ら(上記2,3で選んだ企業・商品・ブランド)の採算ラインを見極める
5.上記の2-4を参考に参入を考えてるターゲット販売店の必要最低売り上げラインを想定する
6.取引制度を調査する+想定する
7.担当バイヤーにアポイントを取る
8.商談でバイヤーを説得する
上記の5までで、相手と商談し、説得するための準備がほぼ整いました。
で、すぐにGOと行きたいところですが一旦立ち止まって、儲け以外の部分での準備も考える必要があります。
6.取引制度を調査する+想定する
ここで断念する場合もあります。自社にとってメリットがない、あるいは現在対応できないのであれば“勇気ある撤退”をすればよいのですが。。。。
取引制度 : どんなものがあるか?
① : 掛け率
② : 納品形態 (納品先・頻度・ロット・伝票等)
③ : 受発注管理の方法
④ : 直取り契約か卸商社経由契約か?
ざっと思いつくだけでこの4つが頭に浮かびますね。
① 掛け率
その中でも掛け率はもっとも損益に影響を及ぼすものなので重要です。上記の8つのステップの中の1-5の中でも当然試算に入れます。
ざっとですが、、、私の経験のある範囲で列記すると
(総合)ス―パー・ドラッグ業界
雑貨 : 65%-70%程度
ビューティーケア : 65%かそれ以下
加食業界 : 60%以下
ファッション : 50%から60%
*特徴 : 企業による大きな差はない。
百貨店業界
化粧品 : 60%(買い取り) ・ 65%以上(委託)
ファッション : 50%(買い取り) : 60%以上(委託)
*特徴 : 企業による大きな差はない。どちらかと言うと売り上げのハードルの差が大きい。
専門チャネル(セレクトショップ)
コスメ系 : 55%前後
雑貨系 : 60%前後
ファッション系 : 50% 前後
*特徴 :企業により大きな差がある。各業界での寡占状態などにより場合によっては 10%程度の差になる場合もある。 またその企業内でのメーカー等の取り引き業者の力バランスによっても10%程度の差がある場合がある。メーカーAは50%だけどもBは60%と言う様に。 セレクトショップなので差別化のためにどうしてもおきたいブランドそうでないブランドで違うと言うことですね。
“新規チャネルの開拓“を前提にしている記事ですので、自社の現在の取引先での経験にはない情報なのでその収集に苦慮すると思いますが、つてがなければ上記を参考に幾つかのシュミレーションと最低許容範囲を決めておくだけで良いと思います。
何故ならば、バイヤーを説得するにはこの条件ファーストではないからです。先の記事までで書いた様にバイヤーの欲しい売り上げを達成できるかどうかがポイントです。最後は商談の時にバイヤーに聞く、と言うよりこちらからの提案にバイヤーが反応してくれます。それで再考すれば良いと言うことです。
② 納品形態
については重要度は低いと思います。どちらかと言うと自社の現在のやり方で通常は受けられることが多いと思います。既存の取引先での自社商品の売れ数や、発注頻度と大きくは変わらないと言う前提でプランすれば良いと思われます。
余分に発生するコスト
百貨店については専用の物流業者を使うことを義務付けることが普通ですのでそこへの配送コストが3%程度上乗せになる場合があります。
各企業ごとの専用の伝票が必要な場合が普通です。
この添付の為のコストが上乗せになります。 が同じ経験をすでに既存の取引先でしているのではないでしょうか? 全くその経験がない場合はその方法についてバイヤーと相談し、どこで誰がやるのかを決定します。そしてその作業の為のコストが発生します。対応は通常すでに取引している倉庫業者で可能です。 まだビジネスがそこまで大きくないので発送を自社社員が行っている場合はその分の作業が増えます。場合によっては将来人員増になるかもわからないことも考慮しなければなりません。
③ 受発注管理
場合によっては大きな投資が必要な場合があります。EDI(電子情報交換)導入などはまだシステムを入れていない場合はコストがかかります。
EDIについてはそれがマストと義務付けている企業がありますが、経験では逃げ道があります。バイヤーに相談してみるとアドバイスがもらえます。 それらに投資できる企業ばかりが良い商品を作っているわけではありません。ただ、将来を考え必ずそこへの投資は計画しておかないとある日突然、取り引き不可能との通知が来るかもわかりません。
④ 直取り契約か卸商社経由契約か?
これは難問です。
利益を考えると原則直取りがベストです。
しかしながら納品の頻度やロットを考えた場合に卸商社を通してと言うことになるかもわかりません。自社の物流での対応可能な範囲によりますが、現在の既存の取り引きの状態も考えて自社物流で対応可能かどうかを判断することになります。
特にスーパー・ドラッグ業界などは現在すでに自社で取り引きしている卸商社があればそことの軋轢が出てきます。将来の戦略によりますが、安全を取るのであれば卸商社経由にした方が良いです。
また販売店側でXXX卸商社に任せているからと言うところがあることも事実です。
直で行く時は全ての取引先に対して実施する覚悟が必要です。
ただし、百貨店、専門チャネルの場合は直取りが原則だと思って問題ありません。
重要なことは直取りであろうと卸商社経由であろうと商談は自社ですることです。
卸商社は物流の代行については非常に助けになり有益ですが、商流についてあてにするにはリスクが大きすぎます。
最後に
7.担当バイヤーにアポイントを取る
8. 商談でバイヤーを説得する
ですが、
バイヤーへのアポイントは伝手がなければアグレッシブに攻撃すればよいのです。
― 本社に電話し自社の商談に関係あるであろうと思われる部署・本人についないでもらう
― 売り場に行き、担当者に正直に担当バイヤーの名前を聞く
どちらも自社が何者で何のために連絡したいかを正直に言えば何の問題もありません。
販売店側もいつでも有益な情報を欲しているのです。
私は何度も実践しましたが一度も嫌な顔をされたり繋ぐのを断られたことはありません。
商談でバイヤーを説得する方法については
“中小企業の販路拡大方法②-2” を参照ください。
重要なことは商品説明をするのではなないと言うことです。
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